【スウェーデン】Elsa Beskow(エルサ・ベスコヴ)展行ってきた – Thielska Galleriet (ティールスカ・ギャラリー)

アート&思考

Hallå! (スウェーデン語でこんにちは。英語のHelloです!)

現在はスウェーデン在住でスウェーデン語を勉強しながら日々奮闘しているアラフォーです。4月の最後の日曜日、ストックホルムへ日帰り弾丸旅行してきました。

目的は Elsa Beskow(エルサ・ベスコヴ)の展示。

スウェーデンに住むことが決まってから、Elsa Beskow の作品を観られる美術館ないしギャラリーはあるかなと探してみました。しかし見つからず、「うーん、意外とないんだなぁ。カール・ラーションは見学できる家まであるのに」と思っていたのです。

また、私はスウェーデンではまだほとんど美術館へ行ったことがありません。美術館といっても、たくさんの絵画が展示されている美術館が好きですが、どこへ行ったらいいのか分かりませんでした。ストックホルムにはたまにしか行かないし、他の大きめの都市も辺鄙なところも、あまり行くチャンスがない。「まぁ、いつか機会があったらでいいかな」と思っていました。

そしてついに!そのチャンスが今年になってやってきたのです。

前から探していた Elsa Beskow(エルサ・ベスコヴ)展、ついに発見

はじまりはここから

Elsa Beskow の企画展があると知ったのは3月のこと。その広告を見るや、興奮してつい Threads でつぶやき発信しました↓。

これは行くしかない。交通費が・・・とか、入館料が・・・とか言っていられないくらい「これは行くべき」と直感が走りました。できれば電車も街も比較的空いていそうな平日がよかったのですが、これからいろいろと仕事を休む都合もあるため、仕事が定休の日曜日に行くことを決意したのです。

Elsa Beskow とは?

日本でも彼女のイラストがプリントされたマグカップを見かけたり、絵本を読んだりして知っている方もいるのではないでしょうか。私は、実は絵本は読んだことがなかったのですが、スウェーデンではポストカードは定番ですし、「なんとなく知っている」存在でした。絵のタッチが好きなので、いつかもっと詳しく知りたいと思っていました。

ちなみに、日本では「エルサ・ベスコフ」という表記が一般のようですが、ここではあえて「エルサ・ベスコヴ」とスウェーデン語に近い表記で書いています。スウェーデン人はこの最後の ”W” を英語の ”V” と同じ発音をしていました。(ちなみに私は「エルサ・ベスコウ」と思っていました。と、、、考えすぎるたちなので、カタカナ表記は当ブログ内では控えます笑。)

1874-1953年。スウェーデンの児童文学作家・絵本作家。 工芸学校卒業後、小学校の美術の教師として働き、1897年に『ちいさな ちいさな おばあちゃん』(偕成社)で、絵本作家デビュー。6人の子どもを育てながら30作をこえる作品を発表。1952年に、ニルス・ホルゲルッソン賞を受賞。 主な作品に、『ペレのあたらしいふく』、『もりのこびとたち』、『おもちゃ屋へいったトムテ』(すべて福音館書店)、『ラッセのにわで』(徳間書店)など。

『絵本ナビ』サイトより引用)

Elsa Beskow(エルサ・ベスコヴ)展鑑賞のためストックホルムへ行ってきた

ストックホルム旅の全行程

せっかくストックホルムに行ったので、美術館のほか、カフェにいったりお買い物をしたりして、自分時間を満喫してきました。日帰りということで、余裕のあるスケジュールにしたのですが、想定外のことって起こるもので、最後は帰りの電車の出発までまぁまぁ時間ギリギリでした。

この日帰り旅行の全行程は、別の記事で書く予定です。記事ができたらこちらにもリンクを貼ります!

美術館 Thielska Galleriet (ティールスカ・ギャラリー) について

今回行ったこの美術館、とっても気に入りました!大きすぎず、でも内容の濃いこと、、、。

以前、ストックホルムに行ったとき、どこか絵画がいっぱい展示されている楽しい美術館あるかなぁと探してみたのですが、なんだかうまいこと探しきれませんでした。結果、どの美術館にも行ってないと記憶しています。

今回の企画展発見のおかげで、この美術館の存在も知ることができたし、このエリアが歴史ある野外博物館 Skansen(スカンセン)だけではないこともわかりました。スウェーデンに住んでいても、ストックホルムに住んでいないと、なかなか島々の全ての特徴を知ることが難しいなと実感。

美術館にあった常設展も、かなり楽しめたので、別記事で詳細を紹介します。こちらも完成したら、記事のリンクを貼りますね。

スウェーデン国民に長く愛され続ける作家&イラストレーター

開催期間

Elsa Beskow 展の開催期間は2026年2月14日から2026年5月24日まで。

期間中は、イースターも挟んでいたのでそれにちなんだ工作や、Elsa Beskow と夫の Natanael Beskow(ナタナエル・ベスコヴ)とのラブ・ストーリーについての講演などのイベントもありました。

私が行ったのは、イベントなどのない普通の日曜日。それでも日曜日のストックホルムというのは、混んでますね!帰る頃には小さな受付スペースが、私が来たとき以上の人であふれていました。

私と同じような人もいるかもしれませんが、美術館へ行くときのおすすめのタイミングは、開館直後から鑑賞することです。休日なら尚更ですが、平日でもそうです。美術館鑑賞から1日をスタートさせたら、そのあとそこで受け取った感動やインスピレーション、もしくは残念だったことなどをその後のランチタイムやお茶する時間などで振り返って整理していくのです。休日であれば、混雑のピークを避けられるのでとてもいいですね。開館前から長蛇の行列ができるような展示会だったら、私ならまず行くかどうか考えます笑。

展示の様子

美術館に入り、階段をのぼるとさっそく Elsa Beskow 展の入り口が見えました。その脇をもう少し進んで、受付スペースがありました。

リュックは受付で預け、コートはコインロッカーに投入。いよいよ展示入り口のカーテンを開けて Elsa Beskow ワールドへ。

入り口入って早々からすでに心奪われる
英語の説明も用意されていた

かわいすぎるーーー。

落ち着いた壁の色。そこに貼られた Elsa Beskow のイラストや、額に入った原画やデッサンたち。原画はほとんどが水彩画。その柔らかいタッチがとても好きです。また、鉛筆の跡が見えると、遠い存在のはずの Elsa Beskow を、近くに感じたりしました。「こんなすごい人も、下描きをして、色を塗って、、、ってやったんだなぁ。」という親近感。

また、各セクションにあったパネル上の説明文はスウェーデン語のみでしたが、英語の説明文が書かれた用紙も設置されていたのでよかったです。

原画展だなんて、彼女の絵本で育った人たちや、また彼女の絵本と一緒に子育てをしていた人たちには、当時の記憶がよみがえって、たまらないでしょうね。そうでなくても「たまらん!」と感動していた私がいたのですから。

ニコニコした顔で近距離で原画をじーっと眺める方が多くいて、私も笑顔になりました。

空や、お花、緑の描写。どれも、動く様子が想像できる。

また、彼女の作品で水の描写を見たのは、私は今回が初めてだったかもしれません。「こういう色を使うんだなぁ」「波も、一色の濃淡ではなくて、複数の色でこうやって表現できるんだなぁ」と勉強になりました。

さらに、「この範囲まで色を塗っているのね」とか「全部をふちどりしていない」とか「ふちどりは全部が黒じゃない」とか「水面が青じゃないときも確かにあるよね!」とか、いろんなことを思いながら鑑賞してまわりました。

また、こちらの作品『Tant Grön, Tant Brun och Tant Gredelin (Aunt Green, Aunt Brown and Aunt Lavender / みどりおばさん、ちゃいろおばさん、むらさきおばさん) 』(1918年)は、1800年代半ばのスウェーデンの小さな町が舞台の物語。3人のおばさんには、それぞれ特徴があります。みどりおばさんは庭仕事、ちゃいろおばさんはパンやお菓子作り、むらさきおばさんはピアノや読書、刺繍が好き。

そして思い出したのは、サンボ(=パートナーのこと)の両親と一緒に行ったカフェのこと。Cafe Tant Grön という名前で、サンボのお母さんが Elsa Beskow の絵本から名前がとられていると教えてくれました。「カフェだと Grön(みどり)じゃなくて Brun(ちゃいろ)がよかったんじゃない?」と今思ったのですが、そのカフェの説明によると「Elsa Beskow の絵本 “Tant Grön, Tant Brun och Tant Gredelin” のように、私たちのカフェにも物語があります」とのこと。

「なんか、まだ Elsa Beskow の絵本を読んだことないのにスウェーデンに住み始めたら Elsa Beskow が身近になってきた。それだけ今でもたくさんの国民に愛されている存在なんだなぁ」と思ったのでした。

こんなふうにして見応えもあり、初めて来た美術館だったこともあって終わり地点が見えず、「え?まだあるの?もっとあるの?こんなにあるの?」と興奮が全然冷めませんでした。

ようやく終わりがきて、「よし、あとはサクッと常設展を見て完了だな」と階段で上のフロアーへ向かいました。

大満足!で鑑賞完了と思ったらもっとあった展示作品

常設展はそれはそれで、別の感動がありました。

スウェーデンを代表する画家、カール・ラーションの作品もあれば、ムンクもあるし、デンマークのハマスホイの作品も!私は絵画に超詳しい人ではないのですが、単純に好きなのです。

常設展やこの美術館についてのブログ記事は今後アップしたら本記事にもリンクを貼っておきます。

そんな感じで、ご満悦の様子で常設展も観ていたら、、、

なんと、、、

「あれ?あれは Elsa Beskow のイラスト?」

常設展内にあるひとつのドアの手前に、男の子と女の子とのパネルがありました。

「え?え?まだ続きがあったの?!」

そうなんです。おまけのひと部屋があったんです。

展示会場内では、ところどころ、展示の作品が使用された絵本が置いてあって手にとって読んでみることもできました。

そしてこちらの本『Vill du läsa? (Do You Want to Read? = 読みたい?) 』。会場内の解説によると、印刷技術が進んだ1900年ごろ、カラー印刷も低コストとなり、カラフルで見た目にも美しい本というのが上流階級だけでなくより広い層の読者にも届くようになったそうです。その頃、スウェーデン国内外で子どものための教育方針や読みものも重要課題とされていたことから、多くの教科書が新刊されたとのこと。『Vill du läsa? 』(1935年)はその新たな教育運動の一端を担い、Elsa Beskow と心理学者の Herman Siegvald(ヘルマン・シィーグヴァルド)が共同で出版、遊び心を取り入れて、子どもたちの読書を通した学習の支えになったと言います。

本のページをめくってハッとしました。スウェーデンに引っ越したての頃に通っていた言語カフェで、主催のひとりである80歳のおじさま(父と同じ年齢なのであえておじいちゃんと言わない笑)が見せてくれた本と同じものでした。「そうか、このイラストも Elsa Beskow だったのね!」と感動したのです。サンボに聞いたら実家にあるはず、とのこと。今度見せてもらえたらゆっくり読もうと思います!

まとめ

さてさて。以上が私の美術館鑑賞の数コマ。美術館に行ったら、そんなふうにいろんなことを考えながら作品を観ています。

映画館と一緒で、1人で観に行くのは集中できていいのですが、鑑賞後にあれこれ話せる人がいないのが少しさみしい。でも、本ブログ記事を読んでくださる方がいたら、とても嬉しいです!一緒に観に行った気分になっていただいたか、ご自身の美術館鑑賞の仕方との違いや似ているところを見つけていただいたか、どんな感想をもたれたでしょうか?

今回も、読んでくださりありがとうございます。もしよかったら、この日のストックホルム弾丸旅行の続編ブログも楽しみにしていてください!マイペースですが、投稿していきます。どうぞよろしくお願いいたします!

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