Hallå! (スウェーデン語でこんにちは。英語のHelloです!)
現在はスウェーデンで仕事探しに日々奮闘しているアラフォーです。
と、言っても完全無職ではなく、先日の記事で書いたように、少しだけ働かせていただけています。
スウェーデン時間の朝に日本企業向けのリモートワークをし、日中にフルタイムの現地採用を目指して就職活動をするというのが基本的なルーティンとなっています。ですが最近(この記事を書いている2025年5月)は少し違っていて、現地採用を目指した就職活動は控えめにせざるを得ない状態。きっと「控えめにしないで絶対やった方がいい」という意見が多数かと思いますが、そうなったのにはいくつか理由があります。
- 単発仕事のシフト量が増えた
- 今は夏季の求人情報ばかり
- 自分の創作活動の時間も大事にしている
- 予定が立て込み始めいっぱいいっぱい
そんな中、ある大企業から面談の招待がありました。ところが、あいにく企業から提示された面談日には、介護の仕事が入っていたのです。みなさんなら、何があってもその企業との面談を優先させますか?それとも、日にちの変更が可能か交渉してみますか?
私にとって、とても難しい選択でした。結論を先にお伝えすると、面談はお流れ。
何があってそうなってしまったか、本記事で書いています。また、スウェーデンで見られた4月〜5月の求人状況の特徴や、私が現在2025年5月時点で就職活動を控えめにしている理由などもお話しします。
海外移住を始めて就職活動中だったり、これから海外移住を目指していて現地就職も視野に入れている方へ、より良い仕事を見つけなきゃとプレッシャーでいっぱいだったり、面談の機会がありそうで不安だったりしているときの、参考や共感できる内容となれたら嬉しいです。
スウェーデンで短期仕事の求人が増える5月、働き方の変化
私が就職活動をしている町はどれだけ小さな町なのか
私が現在住んでいるのは人口約31,000人の小さな町。人口の少ない町に住んでいても通勤可能な範囲に大きな町があれば、仕事を得るチャンスは増えるかと思います。また、大きな町だからと言って、必ずしも仕事の需要がそのエリア中であるとは言い切れずベッドタウンである可能性も。あるいは学生が多く住む町とも考えられます。
そこで、スウェーデンの統計局が出している自治体ごとの就職率を見てみたのですが、そのパーセンテージを見たところで単純にどの町が就職しやすそうなどと判断するのが難しいと感じました。なぜなら、職種によっても変わってくるでしょうし、スウェーデン生まれか、移住者か、さらにはどの国からの移住者か、また世帯や年齢、スウェーデン語のレベルによっても変わってくると思ったからです。
ただ、各町の人口については、少なくとも自分が住んでいる町のサイズ感を把握して就職活動における現実を知るのに参考になるかなと思っています。以下にスウェーデンとデンマークの自治体人口トップ10や、私が住んだり働いたりしたことのある自治体、日本の都道府県もいくつか人口が多い順に表に記載しました。
スウェーデン | 人口 (人) | 日本 | 人口 (人) | デンマーク | 人口 (人) |
---|---|---|---|---|---|
全国 | 10,551,000 | 全国 | 124,352,000 | 全国 | 5,959,000 |
1. Stockholm(ストックホルム:首都) | 988,000 | 1. 東京都 | 14,086,000 | 1. Copenhagen(コペンハーゲン:首都:2022年に働いた町) | 660,842 |
2. Göteborg(ヨーテボリ) | 674,000 | 2. 神奈川県 | 9,229,000 | 2. Aarhus(オーフス) | 366,968 |
3. Malmö(マルメ) | 339,000 | 3. 大阪府 | 8,763,000 | 3. Aalborg(オールボー) | 223,167 |
4. Uppsala(ウプサラ) | 174,000 | 4. 愛知県 | 7,477,000 | 4. Odense(オーデンセ) | 208,876 |
5. Västerås(ヴェステロース) | 131,000 | 5. 埼玉県 | 7,331,000 | 5. Vejle(ヴァイレ) | 121,616 |
6. Örebro(オレブロ) | 128,000 | 6. 千葉県 | 6,257,000 | 6. Esbjerg(エスベア) | 115,489 |
7. Linköping(リンショーピング) | 116,000 | 7. 兵庫県 | 5,370,000 | 7. Frederiksberg(フレデリクスベア:2024年に住んだ町) | 105,293 |
8. Helsingborg(ヘルシンボリ) | 116,000 | 8. 福岡県 | 5,103,000 | 8. Silkeborg(シルケボー) | 100,262 |
9. Jönköping(ヨンショーピング) | 103,000 | 9. 北海道 | 5,092,000 | 9. Randers(ランナース) | 99,000 |
10. Norrköping(ノルショーピング) | 98,000 | 私が住んでいた東京都台東区 | 211,000 | 10. Viborg(ヴィボー) | 97,000 |
10. Lund(ルンド) | 98,000 | 私が働いていた東京都中央区 | 169,000 | Kolding(コリン:2022年に住んだ町) | 94,000 |
現在住んでいる町 | 31,000 | 私が働いていた東京都品川区 | 422,000 | Odder(オダー:2010年に住んだ町) | 23,000 |
※スウェーデン都市別人口ランキング参考:https://orti.se/sveriges-storsta-stader
※データ参照元は2023年度スウェーデン:統計局 Statistiska Centralbyrån (SCB) https://www.scb.se/
※2023年度 日本:政府統計の総合窓口(e-Stat)https://www.e-stat.go.jp/](https://www.e-stat.go.jp/
※2023年度 デンマーク:統計局 Danmarks Statistik https://www.dst.dk/en/Statistik/emner/borgere/befolkning/befolkningstal
みなさんが住んでいる町の人口はどのくらいですか?
例えば、デンマークの Kolding (2022年に暮らしていました) と、現在住んでいるスウェーデンの町とを肌感覚で比較すると、どちらも静かな町だと言えますが、前者の方が大きい町で仕事のチャンスも今よりもありました。人口を見てみると Kolding が今住んでいる町の3倍の人口なんですよね。
また、Kolding よりも小さくて静かな町だったデンマークの Odder、私が住んでいたのはずいぶん前なので比較にならないかもしれませんが、今住んでいる町の静けさと少し似ています。人口の違いは1万人弱。Odder で仕事探しをしたことはありませんが、閑散とした町の様子から仕事を探すのは厳しいだろうなと想像できます。Odder より少しは大きい町と感じた、現在住んでいるスウェーデンの町。通勤可能な範囲で上記リストにもある Linköping や Norrköping があるので、引越し前の私は少し楽観的に考えていました。
現実はそんなに単純ではありませんでしたね。
ただ、夏場は事情が変わります。
4月と5月は「臨時仕事」の求人シーズン
求人情報を調べていると4月の求人広告あたりから、夏の期間 (6月〜8月) に働ける臨時従業員の募集が目立ってきました。私が住んでいる町でも、また通勤可能なエリアにある町でも、夏の従業員を募集する求人を多く目にしました。
私が住む町は、大きな湖のほとりにあり、6月には大きなイベントが毎年開かれ、そこから真夏にかけて観光客が増えてくるため、特に飲食店などで需要が増えます。また、自治体では医療・福祉関係で常勤の従業員が夏休みをとるために、臨時従業員が募集されたりもします。


そのおかげで私もいくつか面談までこぎつけることができたのですが、1つは自分に合わない労働環境だと思い辞退し、他はあることが理由でお断りされました。
<辞退した仕事とは?>
フランチャイズでこれから新規オープンされる予定だったレストラン。このオーナーはすでに自分のレストランを持っていて、あらたな挑戦としてもうひとつレストランを開業しようとしていました。私が住む町とは違い少し大きな町だったこともあって、イースター時期を皮切りに夏にかけてきっとたくさんのお客様が見込めるとオーナーは期待し従業員を募集していました。
私にとっても、フルタイムの仕事を得られる願ってもいないチャンスだったのですが、面談で会話を進めていくうちにいくつか自分の心に引っ掛かることが出てきました。
フルタイムの仕事を早く得て、安定した収入が欲しい。これが本音ですが、同時に自分の中に芽生えた疑問も無視しきれませんでした。オーナーの家族の存在を出され、失敗できない重圧と緊張感が伝わる中、同じゴールを持っていないとしたらこのポジションにイエスと言うのは難しいと思ったのです。
- 「毎日12時間くらい」→これが毎日、何ヶ月続くのだろう?パートナーとのすれ違いの日々がしばらく続いて大丈夫だろうか?また自分の体力はもつのか?
- 「シェフは2人だけ」→もしかしたらシェフは私1人でこのオーナーが手伝うような状況も想像できなくもない、オープン予定日が迫っている中、短期間でレシピ通り完璧に料理を用意できるか?
- 「家族を守るためにとても重要」→オーナーの真剣さと、緊張さと、この事業を失敗できない重圧が伝わってくる。これに私は応えることはできるのか?
- 「素早く動けるか」→キッチンでは当たり前のことだと承知しているが、どんな動きがこのオーナーにとっての「素早い」になるか、また素早ければ作業が雑になってもいいのか?以前デンマークの飲食店で雑な作業でも素早さを求められたことに納得いかなかった経験から、この問いを快く受けることが難しい
相性さえ良ければ、お互い助け合い、強い絆が生まれて事業もうまくいくかもしれないとも思える、人間味と情熱の感じられるオーナーでした。しかし、このオーナーとの会話をとおして、私には合わない職場だと感じました。
「生活費が必要な状況では、仕事を選んでいる余裕はない。どんな仕事でも受け入れなければいけない」
こうした意見も十分に承知しているし、私もこの思いで就職活動をしてきているのですが、この時ばかりは振り返りたくない過去のトラウマが何度もよぎり、良い結果を生み出すことは難しいと強く感じました。パートナーにはせっかくのチャンスを棒に振ってと猛反対されましたが、自分が感じた違和感は重要だと学んだ過去があるのでパートナーにも説明し、結果、辞退することにしました。
ここには書ききれないもっと細かい事情があるのですが、久々に、どうしても自分が抱いた違和感を無視したくない、自分自身を信じてあげたいと思った経験でした。
<お断りされた仕事とその理由とは?>
夏場限定の仕事への求人。たくさん働けるチャンス!さらに自分の働きぶりが評価されたらその後も続けられるかもしれないという可能性が無きにしもあらずです。
そう思って、複数の求人に応募しました。全て不採用。その理由のひとつとして、介護の仕事の面談ではっきりと言われたことがあります。
「6月から8月に人が必要なのだけど、特に必要なのは7月。常勤の従業員の多くが夏休みを取るし、ユーザーの家族も夏休みを取るから、人手不足になります。7月に働けないあなたは残念だけど採用できません」
さて。なぜ私は7月に働けないのか?
理由は、普段フルタイムで働いているパートナーがその職場の特性から7月に長期夏季休暇となり、私たちは旅行をするからです。パートナーにとって旅をすることが大事。夏、安定して暖かい気候が続く場所へ行くこと、世界を見ること。私も旅が好きなので、その思いを尊重したく、2人で話し合った結果、この夏も2人で一緒に旅をすることになっていました。
もし私がひとりだったら、夏場の旅行は可能なら近場で数日で済ませ、あとは稼ぎどきなのだから働けるだけ働きたいと思ったはずです。自分がどんな人と暮らすかによって、それが自分の暮らしにも影響することを今、学んでいます。
「7月は働けませんが、6月と8月はいくらでも働けます!」
こうしてアピールしてきましたが、どこのサービス業も7月が重要で全て落とされました。中には、経歴などから落とされたものもあるかとは思いますが、7月に働けないことがお断りされた理由の大半を占めていると思います。
ただ、そんな状況でも例外として一旦は「7月に働けなくても何とかしましょう」と言ってもらえたレストランがありました。研修する話まで出ていたのですが、研修前日になって気が変わったオーナー、「考え直したのですが、今日は研修に来なくていいです。今後の仕事探し頑張ってください。」と言ってきたのです。しかもこの時は、通勤するバスの時間の件で、私から連絡をしたときのことでした。この状況について、パートナーも知人も「何でこのタイミングで?!不採用にしようとしていたならもっと前に言えてたはずだ!」と一緒に憤りを感じてくれました。


仕事を探す立場って、なぜこんなふうに弱くなる印象があるんでしょうね。買い手市場というのを強く感じます。ただ、7月に一番人が必要な事情も分かりますし、6月と8月だけ働けても貢献できる人員として受け入れてもらえないのはよく分かります。
春夏の暮らしと就職活動のバランスに悩む日々
就職活動を “控えめモード” にした理由
4月までは、ときどき呼んでいただいているレストランの仕事も少なく、募集できるものがあれば履歴書を送り続けていました。4月末から介護のバイトが始まると分かっていましたが、レストランに呼んでもらえる頻度によってはまだまだペースを落とさずに履歴書を送り続けた方がいいと思っていたのです。
しかし、新しいバイトを始めたことをきっかけに生活のリズムが変わったことや、求人情報は夏季の募集ばかりであることで、就職活動のペースは落とさざるを得ない状況になりました。
<介護のバイトが始まった>
介護のバイトですが、パーソナルアシスタントと呼ばれるポジション (スウェーデン語:Personlig assistent) で、サービスの利用者はユーザー (スウェーデン語:brukare) と呼ばれます。自分が働くときは、ユーザーさんと1対1です。ユーザーさんとの相性や、勤務中にどんな介助をするのかによって、使うエネルギーの種類や感じることは結構変わってくると想像できます。日本の「訪問介護」と同じだと思います。
このバイトを始めたときのこと。これは私の特性かもしれませんが、働き始めるにあたって仕事を教えてくれた人や、ユーザーさんの人生を考えすぎてしまって突然、心がいっぱいいっぱいになってしまいました。かつて祖母の介護を経験し、また助けが必要な人のお手伝いも経験してきましたが、仕事としてユーザーさんと1対1で徐々にお互いを知っていく必要があることと、自分の意思を思うように言葉で伝えきれないユーザーさんから感じるフラストレーションなどにすぐに気がつくと、この仕事は思ったよりも自分に向いていないかもしれないと感じました。それから思うのは、介護施設だったらどうだろう?と言うことです。1つの施設内で、複数の職員と一緒に複数のユーザーさんのために働くことの方が合っているかもしれないと思いました。その方がきっともっと忙しくて、時間が経つのも早く、心も紛れると思うのです。もちろん人が増えればその分、さまざまなことが起こると思うので簡単ではないですが。

とにかく今の仕事は短期で、しかも語学学校のクラスメイト繋がりでせっかく得られた機会。自分の生活の支えとするため、そしてユーザーさんの暮らしを支えるためと思うことだけにして、それ以上深く考えないようにしています。しかし、この「考えないようにする」ことも自然体ではないのでエネルギーが必要になります。人によっては「他の仕事を早く見るけるぞ」とモチベーションアップにつながるかもしれませんが、私の場合は逆の展開となりました。
<レストランの勤務も増える>
「お断りされた仕事」のところでもお伝えしましたが、「7月に働けない人はいらない」ムード満載の夏季の労働市場。研修のチャンスもドタキャンされてしまったし、始めたばかりのパーソナルアシスタントでも夏季については同様でした。この話を、ときどき働かせてもらっているレストランのオーナーに話すと、
「じゃあ6月と8月はうちで働けばいいよ。忙しくなるよ!」
と言ってもらいました。本当にありがたい話です。
そんな中、パーソナルアシスタントで7月までの新たなシフトが組まれたとき、「〇〇さんが休む日が複数あるから代わりにシフト入れる?たくさん働きたいって言ってたよね?」と聞かれました。これ、、、タイミング悪いなぁと思いました。
「<6月と8月はたくさん働けますが、7月は旅行をしてしまうので残念ながら働けないんです>と言ったときに<それじゃあ機能しない(から、あなたをシフトに入れられない)>と言われたので、もうひとつの職場で働く約束をしてしまったんです。なので残念ながら夏場はほとんど働けなくなりました。」
と正直に伝えました。
<求人は夏季の募集が多い>
既にお伝えしたとおり、4月5月に出る求人広告の多くが夏季の臨時従業員の募集。若い学生たちにとっても稼ぎ時となりますね。そんなわけで求人が多く出たとは言え、各求人の競争率も高いでしょう。学生や失業中のスウェーデン人、スウェーデン語のできる外国人などと競う中で「7月だけ働けないんです」はかなり不利。雇う側からしたら「は?」ですよね、、、。
そこで今はサービス業への応募はしてもあまり意味がないなと考え(存在をアピールして印象に残せるという人もいますが、、、)また、新しいバイトとの心のバランスを考えそこへ時間を割くのはやめました。
<事務仕事の求人は少ない>
一方で、事務仕事は隙間時間にしょっちゅう探しています。そうは言ってもマネージャー職が多かったりして経験も問われるため、私が応募できそうなポジションの数はとても少ないです。
私は日本でセールスアシスタントやアドミンとして派遣で働いてきました。いろいろな職場を経験しましたが、もっとも長い職場で3年。その他は3年未満で職場を転々としてきました。ポジティブに言えば、新しい仕事でも飲み込みが早く、フレキシブルに対応できる。ですが、ネガティブな面を見ると、ひと言で主張できるスキルがない、何のプロなのか分からないといった点にいつも悩まされています。また、いざ応募したいポジションを見つけたとしても履歴書やカバーレターを用意するのに結構な時間とエネルギーを要するのでバイトのシフト状況によって余裕がないときもあります。
<自分の創作の時間も確保したい>
安定した収入が欲しいからフルタイムの仕事が欲しい。これが正直なところですが、「なぜ安定した収入が必要か?」ですよね。私の場合、日々の暮らしをより豊かにしたいというのはもちろん、好きなところへ旅行できるようにもしたいですし、自分の「好き」をもっと追求したいからです。

私はフルタイムの仕事がほしいと言っている一方で、「自分の絵で生活していきたい」という夢も持っています。簡単なことではありません。でも少なくとも自分だけでも自分自身を信じてあげて人生をより楽しいものにしていきたいのです。人生は一度きりなので、この挑戦は続けていきたいと思っています。「仕事を得てから絵を描く時間を作る」などと決めてしまうと、いつになったらできるようになるのでしょうか?絵は描き続けていたいのです。
プレッシャーと葛藤
このようにして、フルタイムの仕事を見つけなければというプレッシャーと、そう簡単にいかない現実や、自分が本当にしたいこととの葛藤が春になって大きくなってきました。夏になれば、スウェーデンから引っ越して1年となるので焦りも出てきます。
完全無職ではないものの、「細々とした仕事ばかりで何だか忙しくてストレスも多いけど、得られる収入はこれだけか」と落ち込みます。でもそんな中で自分の「好き」を仕事にする夢に少しでも近づけるような活動も隙間時間でしていて、これがその落ち込みをカバーしてくれています。ただ、いつもではないので、たまに気付かないうちにキャパオーバーとなりメンタルが壊れかけてしまいます。海外生活は甘くありません。また、海外で暮らすことができたと言って「はい、夢が叶いました」というわけではなく、私の場合はまだ夢を追いかけている途中なので挑戦は続きます。

きっと同じようにモヤモヤしながら海外生活を送っている方もたくさんいると思います。理由はそれぞれですが、どこかで共通点もあるでしょう。このブログが同じモヤモヤを抱える私たちのコミュニティのようなものにもなれたら嬉しいです。
スウェーデンで仕事と面談が重なったときの選択とその後
大企業との面談日が介護の仕事かぶった!- 面談をとるか、現在の仕事をとるか
スウェーデンで英語だけでできるオフィスワークの求人は、本当に少ないです。ストックホルムだと比較的多いのですが、デンマークより少ない印象でした (2024年8月〜2025年5月に見た自分が探している分野での印象)。そのため英語の求人を見つければすかさず応募していましたが、いつも書類落ち。



ところがある日突然、応募したうちのある企業から面談の招待メールが届いたのです!日にちと時間はもう決められていました。自分のスケジュールを確認すると、、、介護のシフトとかぶっているではないですか、、、。
おそらく「常識」として、その面談のチャンスを逃さないためにも現在の仕事の時間を調整するのがしかるべき対応だったかと思います。インターネットで調べてみてもやはりそうしたアドバイスが多数でした。
しかしながら私には今の仕事を調整することは難しいと思ったのです。なぜなら、介護の仕事は知人を介して得られた少し特別な機会。さらにシフトを見ると人員に余裕がないことが分かります。そんな状況でシフトを変更してもらうなんて、とてもしづらかったのです。
そこで今度は「どうしても予定変更せざるを得ないとき」としてインターネットで検索。すると面談スケジュール変更のお願いを企業にするメールの例がいくつか挙げられていました。でも「緊急の場合」や「風邪を引いたとき」、「子どものケアがある」などの例で、企業側も変更せざる得ないだろうと思われるケースでした。でも何があるか分からない、これも経験だと思って、面談日の変更をお願いしてみようと思いました。
面談日の変更について交渉してみた
英文メールを書くにあたり、いつも気をつけているのはシンプルで要件が明確であることです。
面談のチャンスを与えてくれた企業に、面談の日程を調整してもらうメールを書くにあたって、インターネットで検索したり、ChatGPT に相談したりして、結果的に以下のようなメールを送ることにしました。
Dear XXXX,
Thank you very much for giving me the opportunity for the interview for the XXXXXXX position.
I am very interested in the role and would love to learn more about the position and discuss how I can contribute.
However, because I have just started personlig assistent job as vikarie, I regret that I will not be able to attend the interview scheduled for [Month & Date]. Would it be possible to reschedule the interview to either Monday [Month & Date] or Thursday [Month & Date]?
I sincerely apologize for any inconvenience this may cause and appreciate your understanding.
Kind regards,
Ryoko XXXXX
(※日本語訳)
XXXX 様
XXXXXXXX のポジションへの面談の機会を設けてくださり、ありがとうございます。
大変興味のある役割ですので、本ポジションについて是非、詳細を伺いたいのと同時に、私がどのように貢献できるかお話しできればと思います。
しかしながら、最近、臨時要員としてパーソナルアシスタントの仕事を始めたため、残念なことにその日は面談に参加させていただくことができません。
面談の日をX月◯日の月曜日か、X月△日の木曜日かのいずれかに変更していただくことは可能でしょうか?
本件に関し、ご迷惑をおかけすることになりましたら申し訳ございません。ご理解いただけますと幸いです。
正直、「返事がこなくてもいいや」と思い切って送信ボタンを押したのですが、なんとお返事が。
面談日程の変更希望に対する企業の反応
企業から届いた返信は、以下のような内容でした。
(※日本語訳)
[Month & Date] に面談できないとのこと、ご連絡をありがとうございます。
あいにく、X月◯日の月曜日は都合が悪く、X月△日の木曜日に可能かどうかは確認して改めてご連絡いたします。
返事をいただけるのは期待していなかったので、少し驚きました。ここで私は「チャンスが1日しかなくなった。その先で空いている日も伝えておこう」と思い、返信メールに感謝の言葉と追加の面談可能日を記載しました。
それからですが「X月△日の木曜日」夕方になっても企業からの連絡がありませんでした。また同時に、追加で挙げた面談可能日のうち1日、レストランのシフトが入りました。「6月と8月はうちで働けばいいよ」と言ってくれたレストランとの付き合いもあり、また生活のため、そのシフトは入りたいと思いました。
そこで、私はさらにその企業宛てに以下のようなメールを送ったのです。
(※日本語訳)
「X月△日の木曜日」が過ぎようとしていますが、お返事がないのでご連絡させていただきます。
面談可能な日程をご連絡しておきながら大変申し訳ございませんが、生活のため、臨時で働いている職場での仕事が追加で入りました。つきましては、以下の通り面談可能な日程を改めてご連絡いたします。
このメールもまずかったかもしれませんが、その前からもう既に企業はこの面談の機会をお流れにしていたかもしれません。いずれにせよ、返事はこないままとなりました。でも、特に後悔はありません。割り切るしかなく、これもいい経験だと思っています。
就職活動中に面談日が合わないとき、どうするのが正解?
さて、海外生活での仕事探しにおいて、日本との違いや共通点に気づいたり、採用ステップや応募者として「こうあるべき」といった各国ならではの特徴があるかと思います。
「こうあるべき」といった「常識」はどこにでもあると思いますが、「正解」はあるのでしょうか?
先にお伝えしたように、今回のように面談の日程と何かがバッティングしてしまった場合をリサーチしたところ、面談を優先した方がいいという記事が多数ありましたが、日付変更の交渉についての記事もありました。何か特別な事情がある場合は、「例外」として日程変更に応じてくれる企業があるかもしれませんが、特に買い手市場のときはあっさり候補者から外されてしまうでしょう。企業は、「雇用してからもこの人は何かを理由に (それが良い悪いは関係なく)、自社に貢献しきれないかもしれない」と考える可能性があります。または、「この人は現在の職場を尊重している、それなら雇用してからの自社への貢献度も期待できるだろう」と考える可能性もあります。
ですので、「正解」はないかと思います。選択肢があった場合はいずれかが犠牲になります。全てを得ることができません。結果はどうであれ、その過程で選択をしていったのは自分自身なので、自分に正直に後悔なく結果を受け入れられるような決断ができればいいかなと個人的に思います。「どうしてもこの企業に入社したい!」という目標がある場合は別かもしれませんが。
また、器用な人は私のようなケースでも面談ができていたかもしれません。ただ、その場合はもしかしたら既に働いている職場との関係を犠牲にしたかもしれません。
まとめ
今回は、突然訪れたチャンスが流れてしまったのですが、この経験はまた将来活かせるだろうと思っています。また、読んでくださった方も「こうしたらこうなるんだ」と思われたことがあるかもしれませんが、あくまでも1つのケースと捉えてくださいね。
海外生活は簡単ではありません。そのうえで仕事も探そうものなら、もっとストレスを感じるでしょう。楽観主義者になりたいと何度も思ったことがあります。同じような思いを抱えている方は、是非、卑下せず、頑張っている自分自身を応援してあげましょう。孤独に感じることもあるかもしれませんが、いろいろな国でたくさんの人が就職活動に奮闘している、慣れない土地での暮らしに奮闘していることを想像してみましょう。いっぱいいっぱいになったら休みましょう。自分の心と体の健康を大事にしつつ、一緒に頑張りましょうね。
今回も読んでくださった方、ありがとうございます。また次の記事でもお会いできますように。