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引越し先のスウェーデンで現地語を勉強しながら生活立て直し中のアラフォーです。
この記事を書いている次の週からいよいよスウェーデン語の語学学校 (SFI) が始まります。スウェーデンに引っ越ししてから約3ヶ月。スウェーデン語が必須という事実を痛いほど現地で実感しています。ありがたいことに、SFI が始まる前にレベル確認テストを受けることができ、結果は D コースをすすめるものでした。D コースは SFI の最終コース。入門コースから始める場合よりもずっと早く修了できそうです。
といっても、最後にある国家テスト次第だと思いますが。そして SFI を修了できても私のスウェーデン語はまだまだ初級レベルでしょう。その後は中級レベルへの挑戦となっていきます。
さて今回は、そんな私が語学学校に通う前に利用した独学アイデアや、今後も取り入れていきたいアイデアを集めてみました。有料と書いてあるもの以外、ほどんどが無料で学べる素材ばかりなので是非参考にしてみてください。少しボリュームのある記事なので、目次から気になる項目へ飛んでいただくこともできます。
「スウェーデン語を学びたいけど独学でもできるかな?」とスウェーデン語学習に興味のある方や、これからスウェーデンに住む予定だから学びたいと思っている方の、少しでもお役に立てたら幸いです。
スウェーデンに引っ越す前からできる語学学習
私はスウェーデンに引っ越す前に、デンマークに2年半住んでいましたが、当時デンマーク語の語学学校に一時期通ったことがありました。その前は、日本でも趣味として英語と同じように自分のペースで少しずつデンマーク語を学んでいました。
こう話すと「デンマーク語のベースがある、北欧語は似ているからそれで SFI でも D コースから始められたんじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、確かに半分くらいはデンマーク語の基礎知識が役に立ったのも事実です。例えば文法ですね。ただ、もう半分は本当にまっさらと言っていいほどの初級者!「スウェーデン語がぜんっぜん聞き取れない!」「挨拶表現は少し知っていたのに、飛んじゃって何も言えない!」「なんて発音したらいいのか全く分からない!」という状態からスタートしています。それは、発音がデンマーク語と全然違う、単語も違うものも結構多い、似ている単語があっても発音や微妙なスペルの違いから「あ、これはデンマーク語のあれだ」とピンとくるのに時間がかかる、などの理由からです。
ですので、いつ始められるかもわからない SFI の開始時期までに独学でスウェーデン語学習を始める必要がありました。次に紹介する独学のアイデアは、スウェーデン引っ越し前に実際に私が利用していたので、日本をはじめ、スウェーデン国外からでもスウェーデン語を学ぶことができます。
日本語で学ぶ
- 大阪大学 スウェーデン語初級 e ラーニング
デンマーク語学習当初から、大阪大学の e ラーニングを利用していました。スウェーデン語版もあるということで、まずは日本語でスウェーデン語をひととおり学習しました。他の方のブログでも紹介されていたりするのでこちらのサイトをご存知の方が多いかもしれません。全12課あり、各回スキット動画、文法解説、会話練習、リスニング練習、ストックホルム紹介動画などで構成されています。1課1課を丁寧にじっくりとこなしてもいいですし、さくっとひととおり目を通すでもいいと思います。私は文法がデンマーク語とどの程度似ているかという感覚を掴むため、会話表現やリスニングは耳慣らしやおまけ程度にとどめ、文法解説を集中的に確認し、ノートにとったりしていました。
英語で学ぶ
- Introduction to Swedish I
スウェーデンの Jönköping University (ヨンショーピング大学) の MOOC – Massive Open Online Courses (オンライン講座) 。大阪大学の e ラーニングを終えた後、英語で検索していたら見つかったサイトで、軽めの内容そうだったため利用してみました。ここでは会話表現や発音を中心に勉強していました。
- SwedishPod101 (一部有料)
アカウント作成が必要ですが、無料プランでも日常生活で使える単語が多く学べます。例文や発音確認もできるので便利です。アカウントまで作りたくないという方には、YouTube 版もおすすめです。
- Udemy オンライン講座 (有料と無料の講座がある)
2024年11月現在、日本語で学べるスウェーデン語の講座はないようです。検索欄に ”Swedish” と英語で入力し検索をかけるとスウェーデン語の講座がヒットします。絞り項目の「価格」から、無料講座か有料講座か絞って見ることもできます。有料と言っても Udemy は度々フラッシュセールを行なっているので、1コース1,500円程度で購入できる時もあります。各コースで第1課や紹介動画の視聴ができるので、気に入りそうな講座がみつかったら試してみてもいいですね。
スウェーデン語で学ぶ
- Hej svenska!
スウェーデンの行政委員会 (the County Administrative Boards) が運営するサイト informationsverige.se が提供するスウェーデン語初級者向け学習コンテンツ。日常における基本単語の学習ができます。
アプリで学ぶ
- Duolingo (一部機能有料)
語学学習アプリで人気の Duolingo、おもしろい例文がときどきありますよね。私が利用し始めた当初は、見慣れない単語が多く、また不思議な例文への違和感(こういう表現を学びたいんじゃないんだけどなぁ、、など)で、長く続けることができませんでした。きっと、そのおもしろい例文が学習者を楽しませたり、記憶にとどまりやすかったりして、単語力向上の助けになるのかもしれませんが、私にはそのようには機能せず長期継続が難しいと感じました。ただ、自分に合う学習方法はそれぞれです!人気のアプリなので、この学習が合う人がたくさんいるのだと思いますし、なんでも試す価値はあると思っています。
映像で学ぶ① VOD
- SVT Play
スウェーデンの公共テレビ局による VOD (ビデオ・オン・デマンド) で、日本からでも見ることができます。スウェーデン語の字幕もつけられるので、耳と目でスウェーデン語を確認することが可能。気になる番組や映画を耳慣らしとして観てみるのもいいと思います。スウェーデン語のリズムやスピード感などをつかむのも大事な学びのひとつです。いくつかの番組はスウェーデン国内限定となっています。
映像で学ぶ② YouTube
- YouTube
5チャンネル紹介します!
- バイリンガル三つ子のスウェーデン語
日本語でスウェーデン語が学べます。特に現地での日常生活で気になっていた表現などがテーマで上がっていてとても助かります。日本語で学べるスウェーデン語の YouTube チャンネルがまだまだ少ない現在、ぜひぜひ様々なテーマで今後も長く続けていただきたいです。
- Fun Swedish
スウェーデン語や文化を教えてくれます。初心者が混乱しがちな、似たような単語のニュアンスの違いについても解説されています。
- Slow Swedish with Katrin
クリエイター自身も外国語学習をしているため親近感がわきます。チャンネル名の通り、ゆっくり話してくれ、また、 CC (クローズドキャプション) 機能でスウェーデン語と英語訳を確認できます。
- Learn Easy Swedish
こちらもゆっくり話してくれます。スウェーデンの暮らしや文化の紹介。スウェーデン語と英語字幕を同時に確認できるので見やすいチャンネルです。
- Mikael Pettersson
ニュースを読んでくれている動画も多く、少しレベルが高く感じますが、CC (クローズドキャプション) 機能でスウェーデン語と英語訳を確認できます。
映像で学ぶ③ Instagram
- Instagramのリール動画
こちらもアカウント5つ紹介いたします。
1. @strawberryswedish
スウェーデン語教師のインスタグラム。「私は急いでいます」や「今日の天気はどんなかな」などと、自身の行動を映した動画とともにスウェーデン語を教えてくれます。
2. @sayitinswedish
スウェーデン語や文化を教えてくれます。似ている単語の細かい違いなど、初級学習者が困惑しやすいテーマなども取り上げています。
3. @theswedishlanguage
スウェーデン語やスウェーデン人の特徴などを教えてくれます。スウェーデンの街中からの撮影が多く、現地の雰囲気も味わえます。
4. @svthumor
スウェーデンの公共テレビ局が各番組のユーモアが楽しめるクリップをシェアしています。テロップがついているので、スウェーデン語の音と文字を短い映像の中で照らし合わせることができて便利です。
5. @sverigesroligastebarn
スウェーデンの子どもたちとの暮らしで巻き起こる様々な面白シーンが集められています。これもクリップ付きで、子ども同士で、また子どもと親がどんな会話をしているか比較的簡単なスウェーデン語で楽しめます。
スウェーデンに引っ越してからできる語学学習
次に、スウェーデンに引っ越してから現地でさらに広がる学習アイデアを紹介します。
- セカンドハンドストアの本コーナーに行く
私はセカンドハンドストアが好きなので、これまでも住む場所が変わっては、その町のセカンドハンドストアを探して行ってみるというのが定番です。中古本のコーナーで絵本や、レシピ本など、自分の好きなジャンルの本が見つかったらそれで勉強できますね。
- 現地の言語カフェを探す
デンマークでかなり活用していた言語カフェ。おもに教会で、たまに図書館でも運営されている場合があります。スウェーデン語では “Språkcafe” (スプロークカフェ) 。私は引っ越し先の町の名前と、Språkcafe で検索して小さな街でも3、4団体見つけることができました。ただ、昨年まではやっていたけど今年はやっていないということもあったのです。見つけた情報が古そうだったらメールや Facebook グループなど連絡先があるはずなので問い合わせてみましょう。問い合わせの際に、「もし現在やっていないようであれば、他にやっている団体がいるかご存知ですか?」などあわせて聞いてみるといいと思います。私もそうして紹介してもらった場所がありました。
また運営団体によって進め方は違うと思いますので、見つけたら是非行ってみて運営者や参加者と会い、スウェーデン語を話してみましょう。ほとんどの運営者は、ゼロから学び始めている移住者に慣れているはずなので、親切に対応してくれると思います。ご自身にあった場所が見つかると、行くのが楽しくなってモチベーション維持につながりますよね。
- 図書館で教材を借りる、オンライン映画レンタルを利用
町にある図書館で利用カードを作って本を借りてみるのもおすすめです。最近は、オンラインで e ブックを読んだり、オーディオ本を聞いたり、そしてオンラインで映画を借りたりすることもできます。私が住む町の図書館では、スウェーデン語教材コーナーがあったのでそこで文法本を借りました。子ども向けの本を読むのもよくおすすめされますが、とてもいい勉強法の1つだと思います。
- 買い物でトレーニング
スウェーデンでは約1,055万人いる人口のうち、約2割が外国生まれ (スウェーデン統計局より) 。スウェーデン人は英語が得意とよく聞きますし、実際そうですが、もちろん苦手な人もいます。移民も国籍が様々で、英語を話せる人もいれば話せない人もいます。自分の引っ越し先はスウェーデン。公用語が英語の国ではありません。買い物先でもスウェーデン語が使われるのが一般的です。語学習得の道が厳しいと思う反面、スキルアップには最高の環境とも言えます!
私が住んでいる小さな町で「英語でもいいですか?」と聞いて少々複雑な件は対応してもらったことがありますが、できるだけ英語は使いたくない雰囲気を感じ取りました笑。ストックホルムなどの大都市であれば状況は違うかもしれませんが。でも母国語、公用語はやっぱりスウェーデン語なんです。
と、いうわけで。自分が少しでも学んだスウェーデン語を買い物先で試しましょう。例えばスーパーでは、「これで全てですか?」や「レシートは必要ですか?」、「ありがとうございます」、「良い1日を」などお決まりのフレーズがあります。最初は聞き取れなくても、だんだん聞き取れるようになり、受け答えできるようにもなってくるものです。聞き取れなかった場合は、抵抗がなければ「なんて言いましたか?」というフレーズを予習しておいて直接聞いてみたり、後で友人やパートナーに確認してみると次から聞き取れるようになっていたりします。
- SVT Play で制限なしで好きな番組や映画を見る
先にも紹介しましたが、スウェーデン国内なら、制限なしで観ることができます(VPN を利用すれば日本からでも制限なしで見れるはずですが本記事ではその話は置いておきましょう笑)。私は旅行や食べ物が好きなので、旅系やクッキング系の番組を楽しみました(もちろん内容全ては理解できていません!でもそれでいいのです)。最近はコメディドラマを観ています。
おすすめのオンライン辞書
さて、ここまでの語学学習に欠かせないお供は、スウェーデン語辞書でしょう。以下におすすめの辞書を紹介します。
- Folkets lexikon (People’s dictionary)
直訳は「人々の辞書」ですが、「みんなの辞書」といった感じでしょう。スウェーデン王立工科大学 (KTH) によって運営されているとのことで安心して利用しています。スウェーデン語/英語辞書です。例えば動詞を検索すると、時制による変化や例文なども一緒に確認できてとても便利です。
- Bab.la
英語辞書であれば日本語訳を検索できますが(その逆もしかり)、スウェーデン語についてはスウェーデン語/英語辞書のみです。ほとんどの単語を網羅していて調べやすいです。
- Glosbe
「マルチリンガルのオンライン辞書」で「ウィキペディアのようにコミュニティで」運営されています(Appストアより翻訳)。訳だけでなく、例文や発音なども参考にできるので便利。例文など訳がどこまで正確かどうかは判断しきれませんが(例えばコンテクストによって意味が異なる単語もある)、すくなくとも参考とするには十分の質です。
- Swedish Dictionary (筆者 iPhone 使用のため iOSアプリ)
いくつかスウェーデン語の辞書アプリを試しましたが、個人的にはこれが一番ベストです。中には不定詞で検索しないとヒットしない辞書もありますが、この辞書は過去形の動詞や複数形の名詞で検索しても探したい単語がほぼ見つかります。
まだまだある語学学習方法
すでにいろいろな独学方法があること、お分かりいただけたかと思います。でも、まだまだあるんです。以下、常時ではなく気が向いたときなど、私がストレスフリーで利用しているアイデア、また余裕が出たら利用したいアイデアです。
ストリーミングサービスを使う
- Netflix (有料)
スウェーデン版の Netflix が気になります。現在の暮らしにもっと慣れていったら利用予定です。海外映画でもスウェーデン語の字幕がつけられるかなと思っているので、観たことのある映画でもスウェーデン語字幕で別の楽しみ方をしたいと思っています。
ニュースを読む&聞く
- オンライン ニュース
以下、いずれも1記事あたりが短いので手をつけやすいかと思います。
- 8 Sidor
読み上げ機能あり、ポッドキャストあり、です。
- Omni
読み上げ機能はありませんが、読み上げてくれるアプリなどを使うといいかもしれません。
- Sveriges Radio (スウェーデン公共ラジオ放送局)
こちらはラジオですが、内容の要約が記載されているニュースもあります。社会一般のニュースから、スポーツ、音楽など様々なジャンルが揃っています。音楽好きは、ここからスウェーデンの音楽を発掘することもできて楽しいと思います。
ポッドキャストを利用する
- Podcast を聞く
- Coffee Break Swedish
英語話者がスウェーデン語教師と一緒にスウェーデン語を学ぶポッドキャスト。2024年の更新はありませんが、過去のエピソードを遡って初級のスウェーデン語会話から学ぶことができます。
- Swedish podcast for beginners (Lätt svenska med Oskar)
スウェーデン語学習者向けに、スウェーデンの日常に関する様々な話題についてゆったりとおだやかに語られるので聞きやすいです。スウェーデン語のみ。各回4分前後。
- Simple Swedish podcast
スウェーデン語学習者向けに、シンプルなスウェーデン語で様々な話題についてゆっくりめのスピードではっきりと語られます。各回20分前後ですが、タイトルに “lätt” とあるエピソードは初級者向けで10分以内と短めです。
- Livet på lätt svenska
スウェーデン語学習者に向けて、スウェーデン語や、文化、暮らしなどについて語られるポッドキャスト。ホストはスウェーデン語教師とアメリカ人留学生の2名で、わりといつも楽しい雰囲気。会話の内容が良くわからない初心者の私もなんだか楽しい気分に。スウェーデン語のみ。各回30分前後。
スウェーデンの音楽を楽しむ
- スウェーデン語の音楽を聴く
語学学習における音楽の利用は賛否両論あるかもしれませんが、気分を上げるため、モチベーション維持のために聴いてもいいと思っています。「あ!今の単語聞き取れた!」とか「ん?今のことばなんだったんだろう?」とか「いいメロディだけど一体何を歌っているんだろう」と思ったなら、深掘りしていけます。楽しく語学学習したいですよね。
- Kasino “Oh love”
- Den svenska björnstammen “Vart jag mig i världen vänder”
- Håkan Hellström “Kom igen Lena”
- Kent “FF”
- Hästpojken “Min nya parfym”
- Veronica Maggio “17 år”
スウェーデン語の音楽については、いつか別の記事で書いていこうと思っています。
まとめ
たくさんアイデアがありました!日本語で学べる素材は未だに多くなく、今回あげたもののほとんどが英語で学ぶもの。ですが、現地でスウェーデン語が分からない時に助けになるのが英語だったりしますので、英語力も一緒に伸ばしたりキープしたりすることもできて、おすすめですよ。ここには載っていない、みなさんご自身のアイデアがあれば是非聞いてみたいです。
スウェーデン語の道は長いですが、楽しく学び続けていきましょうね。ときどき休んでももちろんいいのです。少し頑張ったら、ケーキを食べたり自分をいたわってあげましょう。やる気がない時でも音楽を聴くとか、オンライン TV プログラムを流し見するとか、スウェーデン語に触れる手段はあります。そしてまた近いうちにやる気が復活するかもしれませんよ。
それでは最後まで読んでくださった方、いつもありがとうございます。また次の記事でお会いしましょう。