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スウェーデンでスウェーデン語を勉強しながら生活立て直し中のアラフォーです。
個人番号を取得後すぐにスウェーデン語の語学学校に申し込んだのですが、移住からまもなく3ヶ月が経とうとしている現在(2024年11月初旬)になって、ようやく語学学校に通える時がやってまいりました。
そこで今回は、語学学校の申し込みから、自分のコースとその開始日程が決まるまでの経験をシェアしたいと思います。現在スウェーデンへの移住を準備している方、すでに移住はしていてこれから語学学校へ行こうと考えている方へ向けて、「スウェーデンで語学学校無料と聞いたけど、どんな感じなの?」「始める前に面談やテストはあるの?」などの疑問を解決できれば嬉しいです。ただ関心があって「とりあえずどんな感じか知りたい!」という方も、もちろん大歓迎です。
スウェーデン語の語学学校 SFI (エス・エフ・イー) とは
SFI とは「svenska för invandrare / Swedish for immigrants / 移民のためのスウェーデン語」の略で移民向けに用意されたスウェーデン語教育のプログラムです。受講料は無料(税金でまかなわれています)、そして受講資格は以下のとおりです。
- スウェーデンの居住許可を持っている
- 16歳以上である
- スウェーデン語の基礎知識が不足している
- スウェーデンで住民登録が済んでいる、または居住予定の自治体で住民登録を予定
ただ、スウェーデンでの個人番号があることも大事な受講資格の一つだと思っています。というのも、私が申し込みをする際、Bank ID か、個人番号で自治体のサイトにログインする必要があったからです。居住許可証を取得しても住民登録をしないと個人番号をもらえません。また住民登録をしに行っても、番号は後日の発行になります。「スウェーデンで住民登録が済んでいること」がすなわち個人番号を持っていることなのでしょうが、すこし回りくどいと思いました。
コースは、レベルごとに下から A、B、C、D とあり、各生徒が人生で受けてきた教育によって3種類の学習プランが用意されています。学習プラン1の対象者は、短期間の学校教育を受けたか、全く受けてこなかった人。学習プラン2は、日本の高等教育に相当する upper-secondary school より前段階の教育を受けてきた人。そして学習プラン3は日本の高校や大学で教育を受けてきた人向けです。このコース分け、シラバスは全自治体共通です。
そして週に15時間、学校でスウェーデン語を学ぶことになります。時間帯は、もしかしたら各自治体によって若干異なるかもしれません。私の住んでいる町は、午前クラスと午後クラスがあり、午前クラスは月曜から金曜いずれも8:15~11:30。午後クラスは曜日により終了時間が少し違いますが、12:30開始です。申し込み時に午前か午後かの希望を出せますが、定員数などによって希望が通らないこともあると思います。
曜日 | 午前クラスの時間帯一例 | 午後クラスの時間帯一例 |
---|---|---|
月曜日 | 8:15~11:30 | 12:30~16:00 |
火曜日 | 8:15~11:30 | 12:30~15:00 |
水曜日 | 8:15~11:30 | 12:30~16:00 |
木曜日 | 8:15~11:30 | 12:30~16:00 |
金曜日 | 8:15~11:30 | 12:30~15:40 |
申し込み方法とコース開始までの流れ
先にも書いたように、自治体のサイトから申し込みをします。”sfi” と、ご自身が住んでいる(または住むことになる)自治体の名前で検索をかければ簡単に見つけられると思います。
自治体のサイトはほとんどスウェーデン語だと思っていただいていいでしょう。ページによっては英語に翻訳できる場合もあります。私の住んでいる自治体のサイトは、SFI の情報は英語版で読めたものの、申し込みページはスウェーデン語でした。日本でも外国人向けの英語のページはあっても、大事な部分は日本語だったりすることありませんか?私は何度か見たことがあります。その点、スウェーデンも似ているなと思いました。デンマークに住んでいた時よりも「現地語を早く習得しないと社会に溶け込めないな」という印象が強いです。
以下、参考として4つの自治体の例をあげています。申し込み時に学んだスウェーデン語は動詞の「申し込む (ansöka)」や「報告、通知、エントリーする (anmäla)」です。サイト上の表示は “ansök” や “anmäler” だったりします。
しかしながら Google 翻訳機もあるので、手元のスマホで Google 翻訳アプリを立ち上げ、カメラをパソコンで開いている申し込み画面にかざせば、なんとかなります。おそれずに手続き関係はどんどん進めましょう!というのも私の自治体の場合は、申し込みから開始まで最長3ヶ月待つ可能性があると注意書きがあったからです。移住後、語学学校の申し込みが後になればなるほど、コースを開始する日も後になっていく可能性があるということです。申し込んですぐに始められるかどうか分からないので、忙しくても暇でも、迷っていても、とりあえず申し込んでおくのがいいかなと思います。
私は個人番号の取得まで、引っ越しから約2週間かかったので、SFI に申し込んだのは8月21日のことでした。以下に流れを記載します。水色のハイライトは私の場合の日付ですので参考にしてみてください。
- 自治体のサイトにログインし、申し込む(エントリーする) 8/21
- 申し込み受付の確認メールが届く 8/21
メールには「説明会への招待が届くまでお待ちください。英語、アラビア語、ティグリニャ語の通訳があります。その他の言語の通訳が必要な場合は事前にご連絡ください。」とありました。 - 説明会への招待メールが届く 10/7
- 合同説明会 10/15
- レベル確認テスト 10/17
- 翌日テストの結果通知 10/18
私の場合、いつからコース開始できるか問い合わせを行いました 10/23 - コース開始の招待メールが届く 10/25
説明会に参加
説明会への招待メールまでなかなか時間がかかったなと思いました。すでに SFI を経験された方はどうだったのでしょう?私の場合は申し込みから約1ヶ月半後のことでした。
事前調べでのあやふやな記憶から、面談をして自分のコースが決まるものだと思い込んでいたのですが、もしかしたら勘違いだったのかもしれません。また、シラバスは全地域共通なものの、自治体によって運営方法が少し異なるかもしれませんね。ということで、本記事はあくまで私個人の体験談として読んでいただければと思います。
さて、この説明会ですが、会場に着くとすでに開始時間を待つ人たちが20人くらいいて驚きました。合同説明会で同じ時期に申し込んだ人が集まったか、自治体がある程度の人数が集まるまでこのタイミングを待っていたか、想像が膨らみました。コの字に繋げられた机には、スウェーデン語、アラビア語、英語と書かれた3枚の紙が置いてありました。私は英語の通訳が必要と思ったので英語 (engelska) と書かれたところへ着席。語学学校の先生が3人。うち1人がリーダーとしてスウェーデン語で SFI についての説明をし、もう1人が英語で、残りの1人がアラビア語で、各グループに通訳をしてくれました。
内容は、「SFI とは」という基本的なことから、レベルや開始時期など。先に書いたように、各生徒がこれまでの人生で受けてきた教育内容によって学習プランが用意され、そのレベルに応じて開始するコースが A から、B から、C からとなっています。しかしながら私が驚いたのは、そうした決まりがあるにもかかわらず、この説明会に来ている皆「まずは来週から始まる入門コースを受けることになります」との説明を受けたこと。以下の図を参考にしてみてください。
さらに、「入門コースは6週間です」?!長い、、、。
私は、少しだけですがスウェーデン語と似ているデンマーク語も学んだし、スウェーデン語もさらに少しですが学び始めていたので、質疑応答の時間に事情を説明し「6週間はさすがに長いと思うのですが、入門コースを予定より早く終了するのも可能ですか?」と聞きました。「なるほど、ではこの説明会のあと、ちょっと話しましょう」と言われました。
最後に各自記入用紙が配られ、個人情報や、スウェーデン語学習での目標などを記入しました。一番最後のページは「書けたら自己紹介文を書いてください」とあったので、可能な限りでスウェーデン語を書いてみました。スペルや文法のミスを自覚しつつもとりあえず自己アピールをと思ったわけです。記入を終えて、個別で先生とコースについて話しました。
先生に話す際、少しスウェーデン語を使ったことや、先ほどの記入用紙の内容から、入門コースをスキップして C コースに行ってもいいようなムードになりました。しかし「C コースは今、満席で待つことになると思うのよね」と言われました。「どのくらいですか?」という問いへの回答は濁され笑、「とりあえずレベルテストをしてみましょう!」と提案されました。このレベルテストはスウェーデン語で nivåtest (二ヴォーテスト) と言います。nivå がレベルという意味ですね。
じゃあこの日、9時に来てね!もし来れなくなったらこのメールアドレスまで連絡してください。
どの部屋に行けばいいんですか?
あの卓球台のところに来て。
え?卓球台?来たとき見たか覚えてないな、、、
帰るときに見えるから、すぐ分かりますよ!
あ、そうですか笑。ちょっと面白い会話でした。
スウェーデン語のレベル確認テストを受けて
説明会から2日後、テストを受けに再び SFI の校舎へ。約束通り卓球台のところで待っていました。卓球台の手前にパソコンが数台設置されている部屋があり、ここがテスト会場ということでした。
レベルテストは会話以外、読解、聞き取り、筆記の3項目。さすが、レベルを確認するためのテストだったので、ぜんっぜん分からない単語や聞き取れない単語がわんさかありました。最後の筆記は、数個記載されているテーマから1つ選んで作文をする問題でした。確か200単語以上だったかと思います。『だから音楽が好き』や『家族が自分の人生で大切な理由』など、わりとシンプルなテーマが並んでいました。ひとつ、少し面白いと思ったテーマは『スウェーデン人の友達を作るのが簡単ではない理由』(正確な文言は忘れました)です笑。スウェーデンらしいような。私のパートナーは割と初めからオープンだったのですが、それ以前に知り合ったスウェーデンの友人は少しシャイな印象がありました。また、日本人のように本音と建前があるような。仲良くなるまでは少し壁があるイメージです。「お酒を一緒に飲むと距離がグッと近くなる」と、デンマーク人と似たような話も聞いたことがあります。しかし私のスウェーデン語は、ここまでの内容を書けるレベルではないので、家族の話を書くことにしました。
約1時間半ほどでテスト終了。翌日には結果通知がメールと SMS で届きました。指定のリンクにアクセスすると、SFI のコース D の受講を勧める結果を以下のように見ることができました。
CEFR との照らし合わせもできたので自分の現時点での実力が分かり、すごくためになりました。CEFR については以下のサイトが参考になると思います。
『CEFRで見る英語・外国語検定試験』旺文社
テスト結果が出たのは金曜日。翌週早々には、コース開始の案内が来ると思っていましたが、なかなか、、、。普段スローな私も、こういう時には江戸っ子のせっかちさが出るのか(東京下町出身です、、、)1週間も待ってられず(笑)水曜日に問い合わせ、木曜日に担当の先生から案内をいただきました。11月11日の月曜日からいよいよ SFI での学習スタートです。別の記事で授業の内容などシェアできればと思います。
なお、SFI は初級中の初級で、D コースを終了したからと言って今後の生活でいかなる場合でもスウェーデン語に困らないというわけではありません。もちろん、個人差はあるかと思いますが、SFI の先にあるコースもまだまだあります。本記事の冒頭の写真にある、svenska som andraspråk grundläggande や svenska som andraspråk gymnasienivå などです。これは自治体が運営している、成人のための学習&キャリアカウンセラーへ相談に行った際に説明を受け、書いてもらったものです。これを見ると萎縮してしまうかもしれませんが、必ずそのコースをすべて取らないといけないわけではなく、独学でスウェーデン語を学んだり、有料のプライベート・レッスンを受講したりしてもいいわけです。また、スウェーデン人の同僚がいる仕事のある方は、仕事でスキルアップしていくことも本人次第で可能でしょう。1番大事なことは、まず目標を定めてから学習を始めることだと思います。ちなみに私の2024年中の目標は、パートナーの家族や友人とスウェーデン語で会話をすることです。常時とはいきませんが、可能な限りその機会を増やしていく計画です。
まとめ
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。今回は、語学学校の基本情報と、その申し込みから自分のコースとその開始日程が決まるまでの経験談を記事にしました。
もし、私のように少しでもスウェーデン語を学んだ経験がある方は、臆することなく先生にそのことを伝え、レベル確認テストをしてもらうと学習プランのスピードアップにつながるかもしれません。少し知識があるのにスウェーデン語のアルファベットから学ぶことは、さすがにしたくないですよね。
本記事を読んでくださった方が、スウェーデン語をこれから学ぼうとしているかもしれませんし、学習中かもしれません。みなさんの学習目標は何ですか?ぜひ、一緒に頑張りましょう!