フィーカと三種のスイーツ

たべもの

Hej! 当ブログにお越しいただきありがとうございます。スウェーデンで生活立て直し中のアラフォーです。

今回は、ある週の土曜日についてお話しします。前日に急なお誘いを受け、成り行き任せにしていたら予想外に楽しい1日となりました。なんとスイーツを3つもいただいてしまい、とってしまった糖質に不安を抱えております。しかし前向きに捉えれば、1番の収穫は、新たな出会いや学び。誘いに乗って良かったなと思った日なのでした。

他の記事で “Why not?” 精神について書いていますが、今回もその精神で流れに乗ったわけです。

この記事では、「スイーツを3つも食べちゃった」とある土曜日について書いていきます。

金曜日にいただいた突然のお誘い

友人
友人

こんばんは!急なんですけど、明日図書館でフィーカがあるのできませんか?(原文要約)

まず、フィーカ(FIKA)というスウェーデンの文化は既に日本でも有名かと思いますが、念のため。

スウェーデンで家族や友人、同僚などと一緒に、コーヒーやお茶と、甘いものを囲む習慣のこと。

その時間がコミュニケーションを生み、相互理解が深まったり、新しいアイデアが生まれたりすることもあり、とても大事にされています。また、一日の流れにメリハリが出るので生産性アップの効果もあるとされています。

さて、この時のフィーカの主催はエコロジー(自然環境保全)グループのようで、エコについて語らったり関心や意識を広める&高める時間だったようです。

「楽しそう!」と思った反面、私は毎週土曜日、言語カフェでスウェーデン語を話したり聞いたりする時間をとっていて、ちょうどフィーカの時間とかぶっていたので行くのに迷いました。

しかし、このように考えてみました。

言語カフェは毎週ある、そして、言語カフェではネイティブが少ないので訛りのつよいスウェーデン語を聞く。一方で、誘っていただいたフィーカは毎週あるわけではない。おそらく不定期。そしてネイティブのみなさんが集まる、また年齢層が高めなのでゆっくりしたスウェーデン語を聞く機会ができる。ならばこのフィーカにお邪魔させていただこうじゃないか。Why not?

<考えすぎ疑惑>は否定できませんが笑、こうしていただいたお誘いに乗ることにしました。

図書館でフィーカ

土曜日の朝10時からフィーカだというので、時間ちょうどに図書館へ行きました。このグループの2~3人と前から顔見知りなので、「Heeej! いらっしゃーい!」といった感じで朝から和やかムードで迎えていただきました。コーヒーや、エコについての情報がまとめられたボードなど、運んだり設置したりするのも少しお手伝い。そんな中、ある方が「これはみんなにじゃなくて、あなたのよ」と言ってタッパを渡してくれました。中身はりんごのタルト!嬉しい。

セッティングが終わると、ぼちぼちとみなさんコーヒーや紅茶を飲み始めました。そして用意されていたケーキも!ピンクのマジパンが被さった、プリンセスケーキでした。プリンセスケーキ (Prinsesstårta / プリンセストータ) はスウェーデンの伝統的なスイーツの1つで、ラズベリージャムとホイップクリームのレイヤーケーキに、きみどり色のマジパンを被せたものです。もしかしたら IKEA で見たことのある人もいるかもしれませんね。定番は、きみどり色のマジパンですが、ピンク色もよく見られます。お祝い事がある時によく食べられるようですが、スーパーやパン屋さんでも常時あるといってもいいくらい、多くのスウェーデン人が大好きなケーキです。

みんなでお茶をしながら、洋服に使われる素材について話し合ったりしました。「自然から得られる素材は何?」「コットンと、シルク、ウール、あと麻ね。他にはある?」などと話を掘り下げていました。

また、このフィーカ会場には、リサイクルの洋服も置かれていて、気に入ったものがあればもらっていっていいというシステムでした。

図書館に出入りする人を見ては、「どうぞ!フィーカですよ~!」と声かけ。微笑んで通過していく人もいましたが、立ち止まる人も。親と図書館に来ていたお子さんは、ケーキをもえらて上機嫌。

少し時間が経って、私と誘ってくれた友人は、このフィーカを抜けて近くのセカンドハンドストアに行こうという話になりました。お友達とちょっとお出かけというのが久々だったので、ちょっぴりウキウキしたのでした。

ランチにケーキ

セカンドハンドストアも見終わり、友人は図書館に戻るとのこと。私はお腹が空いたのでお昼を食べに帰宅。そうはいっても朝から活動したアラフォーの体は少しお疲れ気味、、、昼食を用意する気力なく、朝にタッパでいただいたりんごのタルトを食べました笑。

スウェーデン語や英語で脳も使ったし、ショッピングもしたし、エネルギーを消耗したので、また甘いものを摂取してもいいだろうと自分に言い聞かせながら甘酸っぱくて美味しいりんごのタルトを堪能したのでした。

タルトに使用されたりんごは、作ってくれた方の自宅の庭でとれたもの。スウェーデンでは庭にりんごの木があるご家庭がたくさんあります。秋になるともったいないくらいたくさんのりんごが落ちているのを目にします。食べきれないほどできてしまうようですね。りんごをスライスして、干して、冬場、家の中でぬくぬくしながら、ポテトチップスではなくりんごチップスを食べる、という話も聞きました。

図書館で開かれたフィーカでも、庭でとれたというりんごをたくさんいただきました。3個ほど取って「いただきますね~」と言ったところ、「もっと持っていって!もっともっと!」と言われました笑。りんごも冷凍保存できるんですね。以前、「切って冷凍しておけば、いつでも食べたいときにアップルクランブルつくれるよ」と教えてもらったことがあります。

素敵なお宅でフィーカ

図書館でフィーカ中、あるおじちゃんが「今日セムラもあるぞ」と言い、あるおばちゃんが「そうよ、今日セムラを食べるわよ」と。私の耳は大好きな「セムラ」という単語を聞き逃しませんでした笑。この話の詳細を友人に尋ねると、「今日みんなでセムラ食べるんです!たくさんあるのでよかったら来てください!」と、またお誘いをいただきました(というか私が言わせたのかもしれませんね笑)

セムラ (*1) もスウェーデンの伝統的スイーツ。カルダモンの香る丸パンで、アーモンドペーストとホイップクリームをサンドしたものです。

もともとはキリスト教にまつわるお菓子で、2月ごろに食べられます。デンマーク版は「ファステラウンボーラ (*2)」。最近では SNS の普及もあってか、各ベーカリーやケーキ屋さん、カフェなどが1月早々から競うように売り出しています。各お店の食べ比べなんかも流行っていますね。

どうやらセムラもファステラウンボーラも、日本でもいただけるようですので日本在住の方も季節がきましたら是非お試しください!

(*1) 北欧コラム『春を告げるスウェーデンの甘いスイーツ「セムラ」』北欧料理リラ・ダーラナ

(*2) グループニュース『アンデルセン全店で、春を呼ぶパン「ファステラウンボーラ」発売』ANDERSEN

さてさて、話を戻しますが、図書館でフィーカの日は、秋でセムラの季節外。でも、セムラの時期にはもうスウェーデンにいないという友人のため、みんなでセムラ会をすることになったそうです。

セムラ会の主催者のお宅訪問をすると、すでに6人がテーブルを囲み、セムラを食べ終わっていました。優しく迎え入れてくださったみなさんは、コーヒーを飲みたいか、ミルクはいるかなど聞いてくれたので、ミルクだけお断りしました。コーヒーにミルクは入れない派なので~と思って断ったのですが、実は、そのとき聞かれたミルクは「セムラ用」だったことに、その後の会話で気付かされました。伝統的な食べ方はセムラを温かいミルクに浸すのだそうです!あまり乗り気ではありませんでしたが、せっかくの機会なので、試すことにしました。レンジでチンしてくれたミルクは少しぬるく、それを見たおじちゃんは「あっついミルクじゃないとダメだ」と言ってきました。半分冗談の表情も見えたので「大丈夫ですよ」と笑顔で返し、いざ実食。

想像通りの味でした笑。セムラと牛乳。一緒に食べました笑。

それはさておき、ホームメイドのセムラは甘すぎず、とーーーーっても美味しくて幸せ分けてもらいました。流れに乗って過ごした1日でしたが、天気も良かったし、自分の初級スウェーデン語も試すことができたし、美味しいケーキも食べられたうえ、なによりそこにいた方々のウェルカムムードが本当に嬉しかったです。

少し悩みながらも “Why not” 精神を思い出して、自分だけでは作れなかった世界に飛び込んでみてよかったと思っています。お誘いをいただける機会がめぐってくることに都度、感謝です!大袈裟かもしれませんが、小さな一歩でも思い切って踏み込んでみること、おすすめしたいです。

まとめ

思いがけずのチートデイ。この日いただいたプリンセスケーキは1ピースでしたが、アップルタルトは2ピース、そしてセムラは(小さめとのことでしたが)なんと3個もペロリと食べてしまいました。久々のお砂糖やクリームの大量摂取に自分の肌も驚いていましたが、ま、こんな日が1日くらいあってもいいでしょう。

今回は、とある土曜日の日記ブログでしたが、最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。

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