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この記事では、私が経験したスウェーデンのサンボビザの申請プロセスのうち、ドイツ・ベルリンにあるスウェーデン大使館で行われた面談についてお話しします。サンボビザの申請中、私はデンマークに住んでいました。
面談当日
デンマーク・コペンハーゲンから、ドイツ・ベルリンに到着した翌日、いよいよ面談当日の朝となりました。気合を入れるため、朝食は、スウェーデン大使館までの道中にあるカフェにて。エスプレッソとクロワッサンをいただきました(何かと理由をつけて美味しいものにありつこうとします笑)。
朝から常連らしきお客さんで賑わう小さなカフェ。店員さんもお客さんも楽しそうに会話していました。そこで良きエネルギーをチャージして、いざ大使館へ!
大使館の様子
立派な建物。正面の入り口で警備員さんが「訪問目的は?ビザ?それなら向こうのドアが入り口です」と案内してくれました。私の他にもビザ目的で来ていた人が。申請者がいっぱいいてアポ取るにも時間がかかったことに納得でした。
建物自体は “Felleshus – Pan Nordic Building” といい、北欧5か国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)の大使館が管理する、文化センターおよびイベント会場となっているとのこと(参考:Fallehus)。その一階、メインエントランスに入らずに建物の外、右側へ更に進んでいくと、各種申請手続き用の部門への入り口があるわけです。
その入り口では別の警備員さんが。この警備員さんすごく優しくて、緊張が少しほぐれました。まずは警備のために荷物をチェックをされ、その後、番号が書かれたカードを渡されて、呼ばれるまで座って待つよう説明されました。ここには、椅子やテーブルのある待機スペース、トイレ、北欧各国ごとに設けられた手続き用のブース(窓口職員と申請者の間に書類の手渡し口が付いた透明な仕切りがあり、隣のブースとはお互い見えないようになっていました)、そして奥に個室が1つありました。私はこの個室に呼ばれました。
面談の流れ
面談に呼ばれると、その部屋でも透明の仕切りがあり、担当職員と私はマイクを使って会話をしました。簡単な挨拶の後、その職員は以下のとおりマイクボリュームや注意事項を確認。
- マイクの音量が十分であること
→職員側は私の声はよく聞こえると言いましたが、私側では職員の声は少し遠く、よーく集中しないと聞き取りづらい音量でした。「あまりよく聞こえません」と正直に伝え、調整してくれましたが、それでもいまいちで、面談途中でも何度か調整をお願いしました。 - 大使館職員はあくまで、移民局に代わって面談を行い、必要な情報の伝達を行うのみであり、申請内容の決定権は持っていないこと
- 面談で使用される言語について
→英語で進めていいかの再確認。「はい、もちろんです」と答えると、職員は「安心しました、日本語の通訳者はここにはいないので」と笑顔で少し冗談混じりで言いました。
面談は休憩を入れて約1時間45分でした。
- 10:00パスポートとデンマークのビザを確認後、面談スタート
- 11:0015分の休憩。その間は待機スペースへ移動。
- 11:15面談再開
- 11:45面談終了
面談で質問されたこと
以下、質問事項を箇条書きにしました。
ふたりの関係について
- いつどのようにして出会ったか
- 初めて対面したときは、いつか
- そのとき何をしたのか
- いつ、どこで、どのように付き合い始めたか
- 2人で会うときは何をするのか
- どのくらいの頻度で会っているか
- パートナーは自分に会いにデンマークに来たことがあるか
- スウェーデン以外の国で会ったことはあるか
私たちの人生について
- 自分のこれまでの人生
- 自分の家族のこと(名前、年齢、職業など)
- パートナーのこれまでの人生
- パートナーの家族のこと(名前、年齢、職業など)
- パートナーの友人の名前や職業など
- 自分の現在または直近の職業や収入
- デンマークの滞在目的
- パートナーの現在の職業や収入
- スウェーデンの滞在許可が下りない場合について2人で話し合ったことはあるか
- その場合、どのように2人の関係を維持させようとしているか
- 滞在許可が下りた場合、スウェーデンへ引っ越した後の自分の計画
- 過去に誰かと同棲したことはあるか
- 過去に結婚したことはあるか
- パートナーおよび/または自分が過去の付き合いでもうけた子供がいるか
その他:引っ越し先予定であるパートナーのアパートについて
- サイズ
- 何階にあるか
- どんなアパートか、内装や部屋の数などを言葉で説明
- (ソファーがあるとも伝えたため)ソファーの色
ソファーの色を聞かれたのは少し意外で面白かったですね。この質問にそんな深い意味はないかと思いますが、どれだけ相手のことや環境を知っているかということでしょうかね。
パートナーの友人については、数人の名前を挙げましたが、全員の職業を覚えていたわけではなかったので、「覚えていません」と言うと「忘れることもありますよね、大丈夫ですよ」と言ってくれました。
面談を終える前に
「これで面談は以上ですが、最後に何か伝えておきたいことはありますか?」とその職員は聞いてくれました。私は、ビザが取れるか分からないけれど、取れる方向で2人はこんな計画をしていますという主張を最後にしておきました。
ちなみに私が持って行った「2人の関係を示す」10ページにおよぶ書類については「すみませんが、多すぎるので全てをコピーすることはできません」と言われてしまいました。この真相は(あくまで予想ですが)、その職員が使用していたのが手動で一枚一枚スキャンするタイプのコンパクトスキャナーで、その動作がスローだからかと思いました。私のパスポートをスキャンするにも、とてもスローでした。「あぁ、一生懸命作ったものだからショックだな」というのが本音でしたが、仕方ありません。
また、その職員は「いつ、決断が下されるかは大使館では知ることはできませんが、」と前置きしたあとに、「現在あなたが持っているデンマークのビザがもうすぐ期限切れになるので、すぐに出るはずです。」と言いました。
「え?!本当????そんな期待させるようなこと言ってしまっていいの????」と思い急に心臓がバクバクしてしまいました。しかし、同時に「いや、期待してはならない」とできるだけ平常心を保っていました。
それから、「すでにデンマークで指紋(バイオメトリクス認証)や写真の記録があるはずですから、スウェーデンで新たに指紋や写真をとる必要があるか、ちょっと聞いてみますね。」と言ってその職員は席を立ち、確認しに行ってくれました。
戻ってくると、「スウェーデンのビザ用には、スウェーデンで指紋などを取る必要があるとのことです。ただ、デンマークから一番近いマルメでできると思います。あなたのケース担当者に聞いてみるといいです。」
そう言って、移民局のケース担当者のメールアドレスを紙に書いて渡してくれました。「マルメでのバイオメトリクス認証の登録についての件に加えて、今回スキャンしきれなかったこの書類もメールに添付するといいですよ」と提案してくれました。
最後に、「この結果を待っている間にスウェーデンに行った場合はケース担当者に知らせてください」と言われました。スウェーデン非居住者は現地で申請できないというのが前提のルールとしてあるので、私がスウェーデンに行ったらその間はプロセスを一時保留にしなくてはならないためとのこと。こちらの職員によれば、面談も終わり、移民局が決断を下す時期が近づいてくると、申請者がスウェーデン国外にいることを確認するので、申請者は結果が出るタイミングを知らされるらしいです。前回の記事で最初に紹介したYouTuberさんたちの経験が思い起こされました。
面談終了後、移民局に連絡
面談は緊張しましたが、大使館職員が緊張をほぐしてくれ、終始おだやかなムードで進んだと思います。面談後すぐに移民局サイトのマイページが更新されました。
大使館からカフェへ移動し、早速パソコンを開いて移民局のケース担当者にメールを送りました。移民局側の対応もとても早く、返信がすぐに届きました。返信メールには、パートナーの最新の給与明細と家賃請求書を送るように書いてありました。
「出た、、、またか、、、」と悪い予感。(参考:追加書類の提出 記事『申請から半年、行動に出た』より。)
パートナーに伝えると予想通り良くないムード。。「何回送ればいいんだ。何度要求されるんだ。もう送りたくない!」と相変わらずパートナーはこのプロセスを理解してくれませんでした(笑)。私は、今パートナーを説得している間にささっと書類を送ることができたら、きっとすぐに許可が下りそうな気がしました。
(((せっかくベルリンまで来て、面談頑張って、今からリラックスしようとしているのにできない。しかもこのままだと移民局が決断を下すタイミングが遅くなりそう)))
と泣きそうになりました。そうして、ベルリンの壁の近くの川沿いでどんよりしていた頃、そんなことはお構いなしの観光客から彼らの写真を撮るよう頼まれました(笑)なんと滑稽な、、、とさらにどんより。でもパートナーが対応してくれることを信じていました。ケース担当者は、その書類を送るのは彼でも私でもいいと言ってくれていたので、パートナーには私にPDFを送ってくれたらいいと伝えておきました。
少し経ってから「これが最後」と、パートナーがPDFを送ってくれました。私も心の底からそれを望んでいました。これを読んでいる方はもしかしたら「どうしてその書類を送ることが彼にとってそんなに難しいことなの?」「パートナーが拒む理由が分からない」と思われるかもしれませんが、私は彼が納得しないのも一理あると思っています。同時に、これがこのビザの審査プロセスの一環であり、「仕方ない」と考えるしかないとも思っています。
何はともあれ、当日中に無事、求められた書類を送ることができました。
翌日、ケース担当者からの返信にはこうありました。
”迅速に対応いただき、ありがとうございます。お知らせですが、今週の木曜日と金曜日、スウェーデンの祝日として移民局は休業となります。そのため、この後のプロセスは来週までお待ちいただくことになりますが、早ければ週明けには対応しますのでよろしくお願いします。”(原文翻訳)
その日は水曜日。「今週末リラックスできないなぁ」というのが私の性格で正直な反応でしたが、祝日のお知らせや、早くて週明けに対応してくれると伝えてもらえたのはとてもありがたかったです。このケース担当者のメールはいつも丁寧という印象を受けました!
こうなったらしばし、申請プロセスのことは忘れるしかない。ベルリン滞在を楽しもう!
面談から1週間後
面談から約1週間、すっかりデンマークの暮らしに戻り、私は語学レッスンを受けていました。その最中、ケース担当者からメール!
私の独身証明書を求める内容でした。
「申請時に提出したのに?」と思いつつ、同じものを送ると返信が。
その書類は確かに以前提出されていますが、昨年のものなので最新の証明書をお送りください。
いつでも「最新の」情報が必要な移民局、、、任意で定期的に自分やパートナーの情報を更新することが、プロセスを進めるのに有効かもしれないのも納得できますかね。(参考:今思うこと 記事『申請から半年、行動に出た』より。)
早速、デンマークのコミューン(自治体や区/市役所のこと)のウェブサイトで申請し、すぐに独身証明書をゲット。この機械的に申請&発行できるシステムは本当に助かります!
そして、この日の夜22時、なんとケースクローズ!!スウェーデンの滞在許可が下りました。
そんな時間にそのメールが届くなんて、移民局はそんな遅くまで働いているのでしょうか?それともこれは自動送信のメール?その真相はわかりませんが、とにかく驚きました。喜びも。ただ、私は引っ越し終わるまで安心しきれない性格なので緊張も続いていました。
バイオメトリクス認証のための指紋登録をしに行く必要がありましたが、6月後半には1か月程度の東南アジア旅行を控えていたので、もし予約がすぐにとれなければ旅行の後になってしまうなと思いました。そうなると8月頃が現実的。。それをケース担当者に伝えると、
8月でも遅くないですよ。通常、何の問題もありません。引越しのタイミングも、滞在許可が下りてから数か月後になるケースはありえることです。
との回答。加えて、
指紋登録は自宅から一番近い移民局センターできますが、居住カードの送付先をパートナーの住所にすることをお忘れなく。また、更新する際も期限切れになる前に申請してください。
と、とても丁寧でした。ただ、後で分かったのは、発行された居住カードは移民局は送ってくれません。自分で取りに行く必要があります。滞在許可が下りたあとの手続きなどについては別の記事でお話しします。
まとめ
ここまで読んでくださりありがとうございました。
面談があった週に祝日がなければ、その週のうちに結果が出ていたかもしれないと思いました。それでも面談から約1週間で結果が出たことも驚きで早い方でしょう。
これはあくまで私個人の経験で、プロセスにどれだけ時間がかかるかは人によるということ、ご承知おきいただいた上で、今回の情報が少しでもどなたかのお役に立てたら幸いです。